
Thの発音がどうしても日本語の「サ行・ザ行」に近くなってしまう、意識しているつもりなのにネイティブのように聞こえない…。そんな悩みを抱えている人はとても多いです。
この記事では、なぜ Th の発音が上達しにくいのか、その原因と改善のための具体的なトレーニング方法を整理します。カタカナ発音のクセをほどきながら、家でできる練習とスクールでの学び方まで、順番に確認していきましょう。
1. Thの発音ができない原因と日本人がつまずきやすいポイント

1.1 Thの発音が難しく感じる理由とよくある勘違い
Th の発音が難しく感じる一番の理由は、「日本語に似た音が存在しない」ことです。日本語の中に近い代わりの音がないため、耳で聞いても頭の中で正しいイメージが作りにくく、口や舌をどう動かせばいいかもピンと来ません。
よくある勘違いのひとつが、「舌をちょっと上の歯に当てておけば Th っぽくなる」というものです。実際には、上下の歯の間に舌先を軽く出して、空気の通り道を作る必要があります。
舌を歯の裏に当てているだけだと、日本語の「タ行」や「サ行」に近い音になり、Th にはなりません。「強く噛んでしまう」と舌が緊張してきれいに息が流れないという人も多くいます。
1.2 「サ行・ザ行」で代用すると通じない場面とリスク
Th の代わりに日本語の「サ行・ザ行」で発音しても、文脈でなんとなく通じる場面はあります。ただし、いつもそれで乗り切ろうとすると、伝わらない・誤解されるリスクが静かに積み上がっていきます。
特に単語レベルで聞き返されやすいものや、意味が変わってしまうものは注意が必要です。
「なんとなく会話が続いているから大丈夫」と感じていても、実は相手が文脈で補って聞いてくれているだけということもあります。特に数字や名前が関わる場面では、Th の発音があいまいだと、確認に時間がかかったり、仕事上のミスにつながる可能性もあるので、早めに修正しておきたいポイントです。
また、Th を「サ行・ザ行」で代用し続けると、自分の耳もその音に慣れてしまい、ネイティブの Th がいつまでも聞き分けられません。
自分が出している音と、相手が出している音にギャップがある状態が続くからです。
「相手の発音が速くて聞き取れない」と感じていても、実際にはスピードではなく、「音そのものの違い」に耳が慣れていないだけ、というケースも少なくありません。
1.3 カタカナ発音がThの上達を妨げる仕組み
日本語話者が Th の習得で大きくつまずく背景には、「カタカナで英語を覚えてしまう」という習慣があります。
カタカナは日本語の音を表すための道具なので、英語の音をそのまま表すことはできません。
それでも、英単語を「サンク」「シンク」「スリー」のようにカタカナで覚えてしまうと、頭の中では日本語の音として記憶されてしまいます。
カタカナ発音の影響を弱めるには、「カタカナで単語を覚えない」「英単語を見るときに口と舌の形をセットで思い浮かべる」という意識が役立ちます。
Th の練習をするときも、単語を声に出す前にいったん口を止めて、「舌を前に出すイメージ」だけを作る時間を挟むと、カタカナの自動反応をリセットしやすくなります。
2. Th発音の基本を理解するための前提知識

2.1 日本語にはない「舌と歯」を使う音の特徴を整理する
Th を上達させるには、「この音が日本語とどう違うのか」を一度整理しておくと、練習の方向性がはっきりします。ここでは、日本語と Th の発音の違いを、舌と歯の使い方に注目してまとめます。
| 項目 | 日本語のサ行・ザ行 | Th の音の特徴 |
|---|---|---|
| 舌の位置 | 上の歯ぐきや歯の裏に近い | 舌先を上下の歯の間に軽く出す |
| 舌と歯の接触 | 直接はさまず、歯の裏や歯ぐき付近 | 舌先が歯に軽く触れ、すき間から息を通す |
| 息の通り道 | 口の中で比較的スムーズに流れる | 舌と歯の間の細いすき間を意識して通す |
| 舌の緊張 | 比較的リラックスして動かす | 余計な力は抜きつつ、位置はしっかり固定 |
| 見た目 | 舌はほとんど見えない | 正しく出すと、正面から少し舌が見える |
この表からわかるように、Th の最大の特徴は「舌を上下の歯の間に軽く出す」という、日本語ではほとんど使わない動きです。口の中だけで完結する日本語と違い、英語では「歯の外側」に舌が出てくる音があるため、見た目にも大きな違いが出ます。
ポイントは、「舌を強く噛む」のではなく、「上下の歯に軽く挟むように当てる」イメージを持つことです。歯でしっかり噛んでしまうと、舌が緊張して息が流れません。
あくまで、舌先を軽く出して、そのすき間からスーッと息を通す感覚を探していきます。
2.2 Thの音を正しく出すために知っておきたい口と舌の役割
Th を発音するときは、舌や歯だけでなく、口全体のバランスが関わってきます。特に意識したいのは、「舌のポジション」と「唇の力の抜き方」です。
まず前提として、舌先は上下の歯の間に軽く出し、奥の方は口の中でリラックスさせておきます。舌全体に力が入りすぎると音が硬くなり、息も出にくくなります。
唇は、余計な力を入れずに自然に閉じすぎないようにします。Th のときに唇をすぼめるクセがあると、音が日本語の「ス」や「ズ」に近づいてしまい、英語らしい抜け感が失われます。
理想は、舌と歯の位置が主役で、唇は「添えるだけ」の存在にしておくことです。鏡で見たときに、舌先が少し見え、唇は過度にとがっていない状態を目指しましょう。
2.3 ネイティブのThが聞き取れない理由と聞き取り改善のコツ
ネイティブの Th がなかなか聞き取れないのは、自分がその音をうまく出せないから、という理由だけではありません。「弱く・短く発音されることが多い」「前後の音につながって姿を変える」という、英語特有のリズムも関係しています。
聞き取りを改善するには、段階を踏んで耳と口の感覚をそろえていくことがポイントです。
- 自分の口で「Th の形」を作れるようにする
- ゆっくり・はっきり発音された Th を集中的に聞く
- Th を含む単語だけをリストアップして聞く
聞こえた Th をまねしながら、舌の動きも再現する
3. Thの発音を上達させるための具体的なトレーニング

3.1 鏡を使ったThの舌位置チェックと口の形の確認方法
Th の発音を安定させるうえで、鏡は非常に有効な道具になります。自分では「舌を出しているつもり」でも、実際には歯の裏で止まっていたり、唇の動きが影響していたりすることが多いからです。
目で見て確認することで、「できているつもり」と「実際の動き」のズレを修正しやすくなります。
まずは、単語を言う前に「Th の形」だけを作ってみます。正面の鏡に向かって、上下の歯を軽く閉じ、その間に舌先を少し出します。
このとき、舌先が上下の歯からほんの少しだけ見えているか、唇が過剰に突き出ていないかをチェックします。
舌がほとんど見えない場合や、下唇で隠れてしまう場合は、位置を少し調整していきます。
次に、息をしながら鏡を見ます。舌の位置をキープしたまま、スーッと息を出したときに、舌が後ろに引っ込んでしまわないか、噛みしめてしまっていないかを確認します。
ここではまだ声は出さず、息だけに集中して行うのがポイントです。息の流れがスムーズになったら、同じ形で今度は声も乗せてみます。
3.2 すき間時間でできるTh発音トレーニングの進め方
毎日長時間の練習を続けるのは難しくても、短いすき間時間をうまく使えば、Th の感覚を少しずつ体に染み込ませていくことができます。
コツは、「一度にたくさんやる」のではなく、「短く・頻度高く」触れることです。以下のような場面を活用すると、負担なく継続しやすくなります。
- 朝の支度中に、鏡の前で舌の位置だけ確認する
- 移動中に、頭の中で Th を含む単語を思い出し、口を小さく動かしてみる
- 休憩時間に、3〜5個の Th 単語だけを集中的に練習する
- 夜の歯磨き前後に、舌と歯の感覚を確かめながら息だけ出す練習をする
また、すき間時間の練習では、「きれいに言おう」としすぎないことも大切です。完璧さを求めるより、「とにかく舌を前に出す回数を増やす」ことを優先した方が、体が動きを覚えやすくなります。
回数を重ねることで、舌を歯の間に出す動きが日常化し、意識しなくても Th の形が作れるようになっていきます。
3.3 自分の発音を録音してThの上達を客観的に確認する方法
鏡で見ながら練習していると、「だいぶできるようになってきた」と感じる瞬間があります。ただ、実際に聞こえている音がイメージ通りかどうかは、耳で確かめてみないとわかりません。
そこで役に立つのが、自分の発音を録音して聞き返す方法です。録音は、上達を「なんとなく」ではなく、目に見える形で確認する手段になります。
まずは、Th を含む単語をいくつか選び、それぞれを3回ずつ録音してみます。このとき、ゆっくり・普通・少し速め、というようにスピードを変えて録ると、どの速さで形が崩れやすいかが見えてきます。
録音が終わったら、少し時間をあけてから自分の声を聞き直すと、冷静に判断しやすくなります。
可能であれば、ネイティブの音声と自分の録音を交互に聞いてみると、違いがさらに明確になります。完全に同じにしようとする必要はありませんが、「舌の位置を意識した結果、音が少し近づいているか」を確認する目安にできます。
こうして定期的に録音と振り返りを行うことで、自分の成長や課題が具体的に見えるようになり、モチベーションの維持にもつながります。
4. Thがどうしてもできないときの原因別対処法
4.1 舌が前に出せない・動かしにくい人のためのステップ改善法
Th の練習でよく聞かれる悩みのひとつが、「頭ではわかっているのに、舌を前に出せない」というものです。これは、舌を歯の間に出すという動きに、単純に慣れていないことが大きな原因です。
日本語ではほとんど使わない動きなので、筋肉や感覚がまだ準備できていない状態だと考えるとわかりやすいでしょう。
この場合は、いきなり Th の音を出そうとするのではなく、「舌のストレッチ」から始めるとスムーズです。
まずは、口を軽く開けて、舌をまっすぐ前に伸ばしたり、上下の歯の外側に当てたりする動きを数回繰り返します。
音は出さなくて構いません。舌をさまざまな方向に動かすことで、少しずつ可動域が広がっていきます。
次のステップとして、舌先だけを上下の歯の間にちょっとだけ出し、そのまま数秒キープする練習をします。
最初は1〜2秒でも構いませんが、慣れてきたら5秒程度キープできるようにしていきます。
このとき、舌を強く噛まずに、軽く挟んでいる状態を保つのがポイントです。鏡を見ながら行うと、位置と見た目の両方を確認できます。
4.2 恥ずかしさやメンタルの壁でThが練習できない場合の乗り越え方
Th の発音は、舌を見せる必要があるため、人前で練習することに抵抗を感じる人も少なくありません。
「変な顔だと思われないか」「舌を出すのが恥ずかしい」と感じると、そもそも練習の場に立てないこともあります。
まず取り入れやすいのが、「一人になれる時間と場所を決める」ことです。自宅の洗面所、車の中、公園の人が少ない時間帯など、自分が安心して声を出せる場所を定番スポットにします。
その場所に行ったら、短時間でも必ず Th を数回練習する、とルールを決めておくと、習慣化しやすくなります。
また、「恥ずかしさ」を減らすには、目的を具体的に意識することも助けになります。
例えば、「数字の Th をしっかり言えるようになって、仕事の電話で聞き返されないようにしたい」というように、自分にとってのメリットをはっきりさせると、多少の照れよりも「できるようになりたい」という気持ちが勝ちやすくなります。
完璧な発音を目指す前に、「練習の場に立っているだけで前進している」ととらえる視点も大切です。
4.3 歯並びや口の形が気になる人が意識したいTh発音の工夫
多少歯並びや口の形が違っていても、Th の発音を習得している人は多くいます。
大切なのは、「教科書通りの理想的な形」よりも、自分の口の構造の中で無理なく再現できる形を見つけることです。
歯並びが気になる場合は、舌を出す位置を少し調整してみるとよいことがあります。真正面から出そうとして違和感があるなら、やや左右どちらかにずらして舌先を歯の間に出しても構いません。重要なのは、「舌先が上下の歯に軽く触れていること」と「そこから息が抜けること」であり、位置が数ミリずれても、音としては十分通じる Th になります。
完璧な見本と同じ見た目を目指すのではなく、自分の口で再現できる範囲の「自分なりのベストポジション」を探すことが現実的なアプローチです。
5. Thだけで終わらせない英語発音全体の上達戦略
5.1 Thと合わせて練習したいRの発音と響きの意識の仕方
Th の発音を練習していると、同時に意識したくなるのが英語の R です。どちらも日本語にない音であり、カタカナ発音から離れるうえで大きなポイントになります。
特に、three, through, other など、Th と R が近くに出てくる単語やフレーズでは、両方の音の違いをはっきりさせることが大切です。
アメリカ英語で R を発音する際は、舌を奥に引き、響きを意識することが重要です。舌先を上の歯ぐきに当てる日本語の「ラ行」とは違い、舌先はどこにも強く触れず、口の中の空間で音を響かせます。
たとえば car なら、「カー」と平らに伸ばすのではなく、「カーァ」と少し奥で響かせる感覚に近くなります。flower の最後の R も、子音というより、母音的に響くことがあります。
Th と R をセットで練習するメリットは、「どこで舌が前に出て、どこで奥に引くか」という対比がはっきりすることです。
5.2 単語→フレーズ→会話とTh発音を定着させる練習ステップ
Th の形を単語レベルで作れるようになっても、会話になると元のカタカナ発音に戻ってしまうことはよくあります。
これは、練習のステップが一気に飛びすぎていることが原因のひとつです。
定着させるには、「単語 → フレーズ → 会話」と段階を分けて、少しずつ負荷を上げていくのが効果的です。
- 単語レベルで形と音を安定させる
- 短いフレーズで前後の音とのつながりを練習する
- 自分の言いたい文の中で Th を使ってみる
- 会話やロールプレイで自然に使えるか試す
このように段階を踏むことで、Th の発音が「練習用の特別な動き」から、「普段の会話の一部」に変わっていきます。
6. 英語発音スクールNative SoundsでTh発音を集中的に鍛える
6.1 日本人がTh発音で悩む原因に特化した指導の考え方
Th の発音に長年悩んでいる人の多くは、「自分の何が間違っているのか」をはっきり説明してもらった経験がありません。
Native Sounds では、こうした日本人特有のつまずきに焦点を当てて、Th を含む英語の発音全体を整理していく指導を行っています。
日本語にはない Th の音に対して、一般的な説明では「舌を前に出しましょう」「ネイティブの真似をしましょう」といった抽象的なアドバイスで終わってしまうことも少なくありません。
Native Sounds では、どの程度舌を出すか、どの位置で息を通すか、といった点を具体的に示しながら、日本人が誤解しやすいポイントを一つずつ修正していきます。
6.2 口の形と舌の位置にこだわるNative Soundsの特徴
Native Sounds の大きな特徴は、「口の形と舌の位置」という、目で確かめられる要素に徹底的にこだわって指導している点です。
一般的な発音指導では、耳で聞いた音をそのまま真似することが中心になりがちですが、それだけでは「なぜその音になるのか」がわからず、再現性も低くなってしまいます。
Th を含むさまざまな音について、「舌がどこにあるか」「唇はどう動いているか」を細かく説明しながら、受講者一人ひとりの口の動きを確認していきます。
レッスンでは、講師が実際に口や舌の動きを見せるだけでなく、受講者の動きも丁寧にチェックし、「もう少し舌を前に」「今の位置は息が通りにくい」といった具体的なフィードバックが可能です。
日本語ではほとんど使わない舌の動きが必要な音に対しては、正しい形を具体的に示してもらえることが、上達の近道になります。一度体で覚えた形は忘れにくく、自習の際にも迷いが減ります。
7. Thの発音ができない悩みを解消し英語発音を一歩前に進めよう
Th の発音は、日本語にはない舌と歯の使い方が求められるため、最初のハードルが高く感じられます。
ただ、その多くは「カタカナ発音のクセ」や「舌の動きに慣れていないこと」から来ており、仕組みを理解して少しずつ練習を重ねれば、確実に改善していく部分です。
舌を前に出す感覚をストレッチで育て、鏡や録音で客観的に確認しながら、単語からフレーズ、会話へと段階的に広げていけば、Th は特別な音ではなくなっていきます。
Th をきっかけに R など他の英語特有の音にも意識を向けると、英語全体の響きも変わってきます。
一人での練習に限界を感じたときは、口の形と舌の位置にこだわった専門的な指導を受けることで、自分では気づけなかったクセを早い段階で修正することもできます。
今日からできる小さな一歩として、まずは舌を上下の歯の間に軽く出し、息だけを通す練習から始めてみてください。その積み重ねが、英語発音全体を一段引き上げる土台になっていきます。
英語の発音に自信を持ちたい方へ
Native Soundsの独自メソッドで、短期間で英語の発音をネイティブレベルに。日本人特有の音のクセを矯正し、正しい音を効果的に習得できるサポート体制があります。
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